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天に代わりて不義を討つ

歴史修正主義に反対します。難しいことをやさしく、わかっていると思うことを深く追求して書きます。議論を通じ、対話を通じて真実を求めます。

わさび茶漬けさんとの対話(上)

橋下、海外に向けでもごまかし、すりかえ(1)に対してわさび茶漬けさんから、レスがつきましたので、ここに掲載します。

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わさび茶漬け>

はじめまして、わさび茶漬けと申します。

 

素晴らしいです。マスコミや、他の方の日記の、橋下叩きをしているのを見ても、納得するものがなかったのですが、橋下の意見をちゃんと聞いて理解した上での反論になっているので、かなり納得させられました。

僕は、維新の支持派ではないですし、橋下氏の政策は、70%以上支持はできなかったのですが、今回の件に関しては、僕個人として評価しているところがあります。

 

話の「言った、言わない、読解不足、言い訳、弁明」ということに関しては、僕も疑問をもっていますが、外国人記者に対して、今までの政治家が言わなかった主張をしたことです。

 

1、太平洋戦争を日本の侵略と認めた。

2、国をあげての強制性の有無にかかわらず、元慰安婦に対して謝罪すべきと言った。

3、河野談話を認めた上で、国をあげての強制性の有無があったのか、明確化すべきと言った。

4、日本は反省するが、世界各国も、「戦場の性」について直視し、反省すべき。

 

こ の4つです。特に、4番目に関しては、「敗戦国のやったことが、すべて悪くて、勝戦国の事はいたしかたなかった」という考えに通じ、最終的には「広島・長 崎の原爆」や、「ドイツ・ドレスデンの空襲」が人道的だったのかどうかという、問題提起にもつながっていく問題だと考えます。個人的に、戦後60年経って も「勝戦国、敗戦国」という価値観に疑問を感じておりましたので。

 

ただ、この評価は、僕の個人的なものなので、もちろん反論があるのも納得できます。
これを評価するといって、自分は次の参院選では、維新には投票はしないつもりです。

 

5月16日のフジテレビ「特ダネ」の冒頭で、橋下氏は、「何か大きな問題提起を起こす時には、反感を買うようなことが必要」というような趣旨を言っていました。

このようにバッシングを受けて、外国人記者クラブまで呼ばれるようなったのは、マスコミはある意味橋下の術中にハマった気がします。

 

 

タラリ>

> わさび茶漬けさん 

>1、太平洋戦争を日本の侵略と認めた。

 

これはまあいいです。しかし、国民の多数が侵略戦争と認めているという認識であるものがなぜ、それと真逆の認識を持つものと政党の共同代表を務められるのかわかりません。

 

>2、国をあげての強制性の有無にかかわらず、元慰安婦に対して謝罪すべきと言った。

 

純然たる民間業者による売春と同列にして、元慰安婦に対する謝罪をしているのは日本政府・軍の責任をあいまいにするものです。日本政府の責任をきちんと理解して、それを説明しつつ謝罪するのでなければ意味はありません。

 

>3、河野談話を認めた上で、国をあげての強制性の有無があったのか、明確化すべきと言った。

 

橋 下が「明確化」と称するのは「国が組織的に拉致、人身売買を意図した」ということはなかった、と宣言する文章を入れよ、という意味です。その意味は、「国が組織的に拉致、人身売買を意図した」証拠はないから、国の責任はない、というところに持っていきたいのです。河野談話はすでに 国が慰安所の設置・管理、慰安婦の移送に直接・間接、関与したことで慰安婦に痛ましい生活を強制したということを認めています。これ以上付け加えることは ないはずです。

 

>4、日本は反省するが、世界各国も、「戦場の性」について直視し、反省すべき。

 

日 本(そして、ナチスドイツ、韓国も含まれるが)以外で軍が管理する慰安所・慰安婦制度を設けた国はなありません。他の国の「戦場の性」は民間の業者の話です。個人や 民間の中にはいくらでも非行を行なうことがあります。しかし、国家は社会における正義をまっとうするために人民の総意で作られたものである以上、国家が性暴力 を公認することは民間業者が性暴力を行使することとはレベルがまったく異なる問題です。

 

橋 下は具体的に「戦場の性」について現在、どのような課題があり、どのように各国が動くべきだというのでしょうか。現在、どこかで戦場の性暴力を訴えている 女性がいるのでしょうか。いません。現在の課題であれば、まず戦争そのものを停止する努力がなにより優先されるはずです。

 

ドイツ・韓国軍慰安婦の中から現に被害を訴え、救済を訴える声が上がっているでしょうか。上がっていれば具体的な課題として取り組みをしなくてはならない。しかし、そういう声がない現在、「戦場の性」について直視するとか反省するとかは空語です。


要するに問題を拡散させ、日本軍慰安婦の問題を希薄化したいだけの発言です。とても同調できるような主張ではありません。

 

 

 

わさび茶漬け >

丁寧なご返答ありがとうございました。おっしゃりたい事の趣旨は、よくわかりました。

 

まず前提として、僕は、右側でも、左側でもありません。
ただ、実は僕は海外に住んでいて、よく「従軍慰安婦の問題はどうなのか」と聞かれることがあります。
そんな時、日本政府と韓国政府の言っていることが矛盾があり、僕のような素人だと、はっきり答えられないのが現状でした。
だから、僕としては、「明確な答え」を知りたいというのが、本当です。

 

僕は、日本人なので、文献とか読んでいると、どうしても日本人寄りになってしまう。ですから、そうはならないように、注意はしていたつもりです。韓国人の友達は、たくさんいます。みんないい人ばかりです。
現在日本で、行われている排他主義的なものは、最低だと思っています。日本の恥です。

 

そして、なるべく日本と韓国の問題を公平に見たいと思っています。
という、前提の元、いただいたご意見を個人なりに、検証させていただきます。

 

>2、国をあげての強制性の有無にかかわらず、元慰安婦に対して謝罪すべきと言った。

純然たる民間業者による売春と同列にして、元慰安婦に対する謝罪をしているのは日本政府・軍の責任をあいまいにするものです。日本政府の責任をきちんと理解して、それを説明しつつ謝罪するのでなければ意味はありません。

 

おっしゃる通りです。
し かし、この問題は、日本と韓国の間で、ずっとやっていてもなかな決着がつきません。自民党政権下では、すぐに解決するとも思えません。元慰安婦の方は、も うご高齢です。ですから、元慰安婦の方々が、ご存命のうちに(もうだいぶ亡くなってしまいましたが)、できるだけ早く、謝罪なり、賠償すべきという僕の個 人的な考えからです。慰安婦制度をとっていたのは、事実ですから。

 

 

>3、橋下は、「国が組織的に拉致、人身売買を意図した」証拠はないから、国の責任はない、というところに持っていきたいのです。

 

確かに、彼の本音はそんな気がします。しかし、河野談話には「民間業者や軍の関与」というのは、書いてありますが、「国が」とは、書いてありません。日本政府のあいまい戦略ですね。

従軍慰安婦の方の証言もあるし、かたや日本では、「慰安婦で強制的に連行してくる悪徳業者があるから取り締まるように」というお触書が見つかっているともいう。これで、僕も大混乱です。

そ こで、橋下は、韓国と日本の主張が食い違っているので、「政治の力を受けない日韓の歴史学者が、証拠物や、元慰安婦の方の証言を集めて、議論すべき」と いっています。そして、強制性が認められた場合は、「国が」を明記すべきと言っていますが、この方法は、公平とはいえないでしょうか?

 

>4について。

 

確 かに、今回の外国人記者とのやりとりを聞いて、「過去の戦場の性を、日本はもちろん世界でも反省し、未来の女性の人権を守ろう」と言っていましたが、確か にこれでは、「未来の戦争では、女性の人権を蹂躙しないようにしよう」といっているみたいで、戦争を容認しているみたいで、残念でした。彼は、国防軍に賛 成なのでしょうか?僕は、絶対に反対です。

 

ちなみに、慰安所はフランスにもあったそうですよ。
また、ベルリン占領後に旧ソ連の軍によって強姦された市民が200万人。当時それを政府が容認していた件は、どうかと思ってしまっています。
訴えがなければ、反省しなくてもよいという考えは、ちょっと僕の感覚では、わからないのでごめんなさい。
ただ確かに、日本が先陣を切って、反省することは、間違いないと思います。

ただ、橋下氏は、弁護士というだけあって、すべてを正論にもっていったり、自己弁護がやっぱりうまい。うまく見極めて、判断しなければなりませんね。

 

タラリ>

長くなるので要旨だけにさせていただきます。

>>2、国をあげての強制性の有無にかかわらず、元慰安婦に対して謝罪すべきと言った。

>>純然たる民間業者による売春と同列にして、元慰安婦に対する謝罪をしているのは日本政府・軍の責任をあいまいにするものです。日本政府の責任をきちんと理解して、それを説明しつつ謝罪するのでなければ意味はありません。

 

>おっしゃる通りです。

>し かし、この問題は、日本と韓国の間で、ずっとやっていてもなかな決着がつきません。自民党政権下では、すぐに解決するとも思えません。元慰安婦の方は、も うご高齢です。ですから、元慰安婦の方々が、ご存命のうちに(もうだいぶ亡くなってしまいましたが)、できるだけ早く、謝罪なり、賠償すべきという僕の個 人的な考えからです。慰安婦制度をとっていたのは、事実ですから。

 

自 民党政権下ではもちろんのこと民主党政権下でもこの問題は一歩も進みませんでした。そればかりか、日本の中に起こってきた反韓気分の中で関心が薄れてきま した。私もあまりに希望が拒絶され続けるとあきらめムードにさえなりました。その気分に再び点火されたのが橋下発言であり、吉元玉さんの証言を聞く集会で す。

 

>>3、橋下は、「国が組織的に拉致、人身売買を意図した」証拠はないから、国の責任はない、というところに持っていきたいのです。


>確かに、彼の本音はそんな気がします。しかし、河野談話には「民間業者や軍の関与」というのは、書いてありますが、「国が」とは、書いてありません。日本政府のあいまい戦略ですね。

 

河野談話も主語を曖昧にしています。この点は私も不満に思っています。しかし、河野談話を骨抜きにし、軍の関与、政府の責任をさらにかき消そうとする勢力が強い中ではうかつに言うことはできません。


>元従軍慰安婦の方の証言もあるし、かたや日本では、「慰安婦で強制的に連行してくる悪徳業者があるから取り締まるように」というお触書が見つかっているともいう。これで、僕も大混乱です。

 

慰安婦に関する歴史的文書はすべて慰安婦を研究する歴史家が集めたのです。それらには日本軍・日本政府が組織的に慰安婦を集めたことがはっきり書いてあります。ところが歴史修正主義は資料をまともに読解する能力がないのですね。

問 題の「お触れ書」なるものは陸支密第745号というものであって、「軍慰安所従業婦等募集ニ関スル件」というタイトルです。ここになんと書いてあるかとい うと、業者が誘拐まがいの乱暴なやり方で慰安婦を集めていて警察に検挙されることがあり、これでは軍の信用失墜になるので、今後は募集を中国派遣軍が統制 し業者をよくよく選び地方の憲兵・警察とも連絡を取りながら慰安婦を集めよ、ということが書いてあります。

 

タイトルで「軍慰安所」とあるのに注意してください。当時は「軍」という文字ははっきりと軍が管理するものであって、民間で勝手に「軍」の文字を冠することはできなかったのです。

 

右 翼が言うような「悪徳業者があるから取り締まるように」というような趣旨ではありません。民間業者が人身売買を行なえばそれは警察の管轄ですから、警察が バンバン取り締まればいいことです。警察は軍におたくのほうではこんなことを業者やらせているのか、とんでもないぞ、と言えばすむはずでした。

 

この文書は軍が警察・業者と結託しながら慰安婦を募集している実態を物語っています。これと対応する警察の文書も残っているのですが、長くなるので割愛します。

詳しくは「天に代わりて不義を討つ『ナイーブさんとの対話(2)』」をお読みください。また、もっと詳しく知りたければ、指環さんのサイト「慰安婦資料館」の1.軍慰安所は民間の売春宿に過ぎなかった? に原典からの解説がありますのでお読みください。

 

> そこで、橋下は、韓国と日本の主張が食い違っているので、「政治の力を受けない日韓の歴史学者が、証拠物や、元慰安婦の方の証言を集めて、議論すべき」と いっています。そして、強制性が認められた場合は、「国が」を明記すべきと言っていますが、この方法は、公平とはいえないでしょうか?

 

橋下が言う「日本の主張」というのは右翼の主張のことではないでしょうか。まともな歴史学者の中に日本は慰安婦に対する責任はない、などというひとはいません。

 

>4について。

> 確かに、今回の外国人記者とのやりとりを聞いて、「過去の戦場の性を、日本はもちろん世界でも反省し、未来の女性の人権を守ろう」と言っていましたが、確 かにこれでは、「未来の戦争では、女性の人権を蹂躙しないようにしよう」といっているみたいで、戦争を容認しているみたいで、残念でした。彼は、国防軍に 賛成なのでしょうか?僕は、絶対に反対です。

 

日本の慰安婦は欧米で軍の周りにいた軍専用の売春宿と同列だ、というのが本音です。

 

>ちなみに、慰安所はフランスにもあったそうですよ。

 

日本の慰安婦問題は日本政府と日本人の問題です。他の国の「慰安婦」問題はまずそれらの国による慰安婦被害にあった方の問題であり、加害国のひとたちが解決すべき問題です。

これはよその国の慰安婦被害はほっとけという話ではありません。まず、自分たちの国の問題を直視しようということを言っているに過ぎません。

 

そ れから、他にもあったという話はいろいろあるのですが、どういう実態であったかについてはよくわかっていません。どの国の事例も資料が少なく、軍・政府の 関与がどこまで及んでいたか、については日本の場合ほどわかっていないのが実情です。また、被害者女性が名乗りを上げて追求をはじめたのは日本軍慰安婦だけで す。被害者が名乗り出なければほっとけ、ということを言っているのでもありません。被害者が実際に声を上げなければ問題とはならないのです。被害者を支援 するのでなければ、運動にはならないのです。

 

日 本軍慰安婦の存在は以前から知られていました。悲惨な実態であったことも元兵士たちの回想だとか、体験や伝聞を元にした小説などでも知られていました。 1970年代には千田夏光氏が二巻の「従軍慰安婦」を著したあとも問題にはなりませんでした。問題として人々の心に宿ったのは金学順さんが名乗りを上げて 告発をしてからのことです。

 

日 本軍慰安婦のことが知られてはじめて、海外でも戦時性暴力の問題が意識されるようになり、ナチス・ドイツの慰安婦、韓国軍慰安婦が見直されるようになりま した。それによって少数の被害者が口を開き、告発を始めました。世界にあった慰安婦の問題を解決するためにはまず、日本の慰安婦問題に正しい解決の道筋を 付けることがもっとも求められているのです。

 

私はどこの国であれ、慰安婦の方々がいれば精神的に支持・支援します。しかし、私たちがその方たちのために出来る最善のことはこの日本の慰安婦問題を解決することです。それ以外になにがあるでしょう。

 

>また、ベルリン占領後に旧ソ連の軍によって強姦された市民が200万人。当時それを政府が容認していた件は、どうかと思ってしまっています。
>訴えがなければ、反省しなくてもよいという考えは、ちょっと僕の感覚では、わからないのでごめんなさい。
>ただ確かに、日本が先陣を切って、反省することは、間違いないと思います。

 

い わゆるベルリン強姦ですが、数字はちょっと違います。(空前の大姦淫の否定を批 判する 参照のこ と)。200万人はドイツ全体での数字です。ソ連とそれを引き継ぐロシアの政府と国民は当然反省すべきでしょう。ただし、反省をどう表したらいいとわさび 茶漬けさんはお考えですか。

ロシア政府が強姦による被害者に謝罪すると声明すればいいのでしょうか。名乗り出た被害者に補償すると声明すればいいのでしょうか。

それから、わさび茶漬けさんはこれから戦時の強姦をなくすためになにか特別にすることがあるとお考えでしょうか。

 

>ただ、橋下氏は、弁護士というだけあって、すべてを正論にもっていったり、自己弁護がやっぱりうまい。うまく見極めて、判断しなければなりませんね。

 

私も橋下の言い方には感心するところがあります。しかし、ごまかし、すり替えに対して反発したり、これにだまされる人々が多いので腹が立つ気持ちの方が多いですね。

(続く)