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天に代わりて不義を討つ

歴史修正主義に反対します。難しいことをやさしく、わかっていると思うことを深く追求して書きます。議論を通じ、対話を通じて真実を求めます。

橋下、海外に向けてもごまかし、すりかえ(3)

―日本政府が施設に関与していたする「河野談話」は外務省のHPに今も掲載されてる。「河野談話」を修正すべきとの考えは?

こ の談話を否定するつもりはありません。ここに書いてあることは概ね事実だと僕は考えています。しかし、この河野談話は、肝心な論点については、曖昧不明確 にしています。いま、移送(女性の移動)について軍が関与していたという指摘がありました。歴史的な事実として、証拠があるものは民間業者が移送させる際 に軍の船を使ったということなんです。

「ただしくは軍が移送手段(船)を用意した」ということだ。民間業者が軍の船を使う、ということは一般的に許されない。当時は民間の物資は少量・小額と言えども、軍のトラックなどに載せてくれと言っても拒否された。軍の船を利用することが出来た、ということは軍はその業務として移送を行なったということだ。

日本の慰安所も多くは民間業者が雇用主です。ただし、その施設に軍が関与していたことも間違いありません。これは、例えば一つに性病の検査のために関わっていたというようなケースがあることは間違いありません。

慰安施設は軍が建設することが多かった。慰安施設の使用規定・料金は軍が作成した。そもそもどこにどれだけの慰安所を作るか、どれだけの数の女性を連れて行くかということまで軍がちゃんと決めていた。民間業者は単独では決して慰安所を設置して維持することはできなかったのである。民間業者は単なる隠れ蓑にすぎず、実態は日本軍慰安所だった。


戦場ですから、女性を移動する際に軍の移動手段を使ったことも事実であります。しかし、国家が組織的に、国家の意思として、女性を拉致した、人身売買した、そういう事実はないというのが、日本の多くの歴史学者の見解であり、河野談話の後に出された2007年の閣議決定でも、日本政府の見解として出ております。

当時の軍は他のすべての省庁の管轄から制約を受けることがなく、内閣の統制さえ受けず、事実上、国の政治を動かしていた。したがって軍の決定は国家の意思であった。河野談話では「軍の要請を受けて」慰安所の募集が行なわれた、「甘言、強圧による等、本人の意思に反して集め」ることに「官憲等が直接これに加担したことも あった」とする。その結果「軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」としている。慰安婦制度は軍の関与すなわち、国の関与によって設立され、運営された。したがって河野談話の上記の部分でも国家の責任はすでに明らかである。これ以上「国家が組織的に、国家の意思として、女性を拉致した、人身売買した」のか、あるいはしていないのかという問いになんの意味があるのか。


韓 国の皆さんが、もっとも関心を寄せている、この核心的な論点について河野談話は逃げているのです。これが日韓関係が改善しない最大の理由だと思っていま す。ですから私は河野談話を否定する、修正するというつもりはなく、明確化すべきだと考えています。韓国にもいろんな意見があるでしょうから、これは日韓 の歴史学者が共同で事実を明確化すべきだと考えています。韓国は日本が国家の意思として、組織的に女性を拉致した、人身売買したという主張です。日本はな かったという主張です。ここは明確化しなければなりません。ただし、この話とは別に慰安婦の方に対してはしっかりとお詫びをしなければいけないということ は事実です。

韓国の国民と政府が橋下の論点に関心を寄せているなどという事実はない。日韓関係が改善しない理由は河野談話の認識にそって慰安婦に対して心のこもった謝罪と補償を日本政府が行なわないからである。

強制連行の有無だとか、「国家の意思として、組織的に女性を拉致した、人身売買した」かなどの無用の議論をふっかけて慰安婦問題をうやむやにしようという自民党・維新の会などの発言に反発しているのだ。軍は委託した業者が慰安婦さえ集めればよかったから、その手段・方法は拉致・人身売買が含まれることを特に排除したという事実がない。結果的に拉致・人身売買を認めたという事実があるのみで、国家の責任は免れない。

(略)
(続く)